COVID-19パンデミックの影響を受け、多くのベトナム企業は生産・経営活動にテクノロジーを導入する動きを加速させています。その中でもERPソリューションの導入は、企業全体の管理における新たな潮流であり、特に第4次産業革命の時代における経営トレンドとして注目されています。ベトナムにおけるスパイラルパイプの大手メーカーであるBaAn社も、この流れに乗り、IT活用を積極的に進めています。生産設備への投資だけでなく、業務効率を高め、価値の最大化を図るために4.0ソフトウェアソリューションを導入しています。
BaAn社の製造業務におけるERP Odooプロジェクトを成功裏に導入したチーム
数多くの競合他社を抑え、ERP DivisionはBaAn社のデジタルトランスフォーメーションにおける重要なパートナーとして選ばれました。このプロジェクトにより、従来の手作業や断片的な業務プロセスが大きく変革されました。2020年5月〜6月に正式に稼働を開始したこのシステムは、生産活動における重要なステップであり、多くの複雑な課題を解決しました。以前は、生産計画、工程、保守、在庫などの工場部門のデータは、バラバラのExcelファイルや紙ベースで管理されていたため、検索や管理が困難でした。ERP導入後は、すべてのデータ、記録、指示、結果がOdoo ERPに統合され、ワンクリックで全体の情報が可視化されるようになり、生産現場や管理者の時間短縮に大きく貢献しました。
ドンバン工場での現地調査の様子
品質管理において、Odoo ERPはデジタルライブラリのような役割を果たし、製品の品質評価結果を保存し、必要なときにどこからでも簡単に検索・追跡することが可能です。特に製造業であるBaAn社にとって、安全衛生は最重要事項です。Odooを活用することで、設備の保守履歴を把握し、適切なタイミングでのメンテナンスを実施し、作業員の安全確保と生産停止を防ぐ対策を講じることができます。導入から1年未満ではありますが、Odoo ERPは生産プロセスにおける業務時間の柔軟性向上、コスト削減など大きな変化をもたらし、現在の「ポストコロナ」状況に柔軟に適応できるようになりました。
工場スタッフが手作業からERP Odooシステムへ業務スタイルを転換
「プロジェクトメンバーの皆様には、常に熱意とプロ意識を持って取り組んでいただき、適切かつタイムリーなアドバイスをいただき感謝しています。今後もBaAn社とGMOは、業務全体への適用を目指して各モジュールの同期と最適化を進めてまいります。」 – BaAn社 プロジェクトマネージャー ドー・ティ・スアン氏
ERP導入後、BaAn社では本社から工場、海外拠点までの業務が円滑に管理され、ボトルネック解消、リードタイム短縮、注文増加への対応が可能になりました。システム構成と権限管理の明確化により、営業業務の透明性も向上しました。
Odoo Enterprise 12を導入(モジュール:CRM、営業、MRP、QC、在庫、購買、VAS)
CRMおよびSalefieモジュールにおける権限管理のカスタマイズ
マルチカンパニーモデルの構築
バーコードスキャナーとの連携