ベトナム海運総公社(VIMC)は、海上輸送、内陸港、倉庫業、物流サービスなどの分野で事業を展開しています。プロジェクト開始時点では、80%の文書が紙媒体で保管されており、物理的な保管習慣がスペースを占有し、保管コストの増加を引き起こしていました。さらに、社員は必要な時に資料の検索やアクセスが困難でした。部署長と本社職員との間での文書の作成、修正、承認のプロセスも、紙の文書の損傷、紛失、情報共有の遅れなどによって影響を受けていました。こうした従来型の情報管理の限界は、企業の運営・管理に多大な支障をきたしていたのです。デジタルトランスフォーメーションの取り組みの一環として、VIMCはGMO-Z.com RUNSYSTEMをパートナーに選び、「文書の保存・デジタル化システム(OCR文字認識機能付き)」の導入を行いました。
GMO-Z.com RUNSYSTEMとベトナム海運総公社の代表者がプロジェクト協力に関する会合を行いました。本プロジェクトの目的は、クラウドを活用した文書保存環境を構築し、いつでもどこでも迅速かつ効率的に情報を検索・共有できるようにすることです。また、コスト削減とデータの長期保存にも寄与します。
市場に出回っている他製品と比較しても、GMO-Z.com RUNSYSTEMが開発した企業向けコンテンツ管理システム(ECM)は、OCR機能を統合した中核エンジンを備えており、手書きのベトナム語文書を含む多様な形式の文書をデジタル化できます。これにより、企業は情報処理の品質とスピードを向上させ、社内プロセスに沿った効率的な運用が可能となり、印刷・保管コストを削減しつつ、多階層のアクセス権限管理も実現しています。本プロジェクトにおいて、VIMCはGMO-Z.com RUNSYSTEMのSmartOCRソリューションの導入効果を非常に高く評価しました。VIMC情報技術センター長のLê Đông氏は次のように語っています:「OCR統合型デジタル保存システムのおかげで、昨年は保存スペースを半分以上削減でき、業務の迅速化と時間短縮にも大きく貢献しました。」
VTV4ニュースにて、OCR統合型文書管理システムの導入メリットについて語るLê Đông氏
デジタル政府の構築と首相承認済みの国家デジタル変革ロードマップの実行に伴い、文書のデジタル化は、データが「安全・セキュア・信頼性」を基盤に相互接続・共有可能なデジタル文書エコシステムの構築に欠かせない要素です。今回のGMO-Z.com RUNSYSTEMとVIMCによるプロジェクトは、ベトナムの海運業界におけるデジタルトランスフォーメーションの礎となる重要な取り組みとして評価されています。